グリーンブック 鑑賞
今年、アカデミー賞のノミネート作品の中に2作品、黒人差別を扱った作品を見つけました。見事作品賞と助演男優賞、脚本賞を受賞した『グリーンブック』がその一つです。
黒人のピアニスト、これだけで見たくなる作品でした。
来月上演する舞台『叫べ!生きる、黒い肌で』の設定と似たものを感じたからでした。
稽古が進むにつれて、台本設定もわかり、自分の役の設定も深掘りするうちに、この作品の予告編を改めて見た時に、これは絶対に今見なくちゃいけないと思いました。
1960年代のアメリカ、それもNY、そして南部の黒人差別問題。
北部に比べて根強い黒人差別、演奏を終えた黒人ピアニスト 、ドクとしてはスタンディングオベーション。でもレストランで食事もさせないし、トイレも黒人用を使わせる!
それも悪意があるわけじゃなくて当たり前。
イタリア移民でありながらも白人という立場になるトニーも最初は黒人差別をしていました、それが旅を続けるうちに、人として、自然に信頼と友情が芽生えて行きました。
アメリカの黒人問題を多少なり勉強したおかげて、そこここのさりげないシーンに胸がしめつけられました。
今回あたしの役は、ニーナシモンをモデルとしたユーニスという女性の母親役です。かなりのくせものなのですが、ユーニスも幼少期にピアノの才能を見出されて黒人として初のクラッシックピアニストになれると期待されていました。でも、やはり黒人差別は根強いのです。
あたしは日本人で、ひどい人種差別も受けていません。根底にあるこの問題をキャストそれぞれの立場が違い、感じ方受け方も違っています。
ただ、簡単には演じられない、それだけは確かです。決して軽んじてはいけない問題なのです。
これから益々稽古も進みますが、本当に良いタイミングでこの作品に出会えたことに、神に感謝します。
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